災害時に”いのち”を救う「隣組」

18日に発生した大阪北部の地震では、2日目で死者5人という報道がされましたが、お一人は病死ということがわかり、震災との関連はまだ不明ですが、今回の地震では、家具等の下敷きになって亡くなっていても、すぐに見つからないということが起こっているようです。地震の揺れなどでけがをしても隣近所や地域の声掛けによってすぐに発見できる場合もあります。災害時に隣近所や地域で声替えを行い安否確認をするためには、やはり日常から地域で顔の見える付き合いが必要です。隣近所や地域で安否を気遣う関係を強めておかなければいけません。地震などの災害時に自分や家族の安全が確認出来たら、隣近所で声を掛け合う、地域で声を掛け合うことが重要になるのです。マンションなら同じフロアだけでなく、他のフロアの人とも顔見知りになる、また、マンションの住人以外とも顔見知りになり、いざというときに気にかけあえる関係づくりも大切です。これは、日本では昔からある「隣組」というものにあたるのではないでしょうか。「避難行動要支援者対策」として高齢者や障がいを持った人などの登録制度などが進められていますが、登録制度とは別に日常から地域でお互いに気にかけあう関係が非常に重要です。毎日、挨拶をする関係をつくり、地域活動に積極的な参加をすることが災害時の安否確認や、生命を救う道となるのではないでしょうか。

 2018年6月20日
理事長 伊永勉