福祉の視点で防災に取り組む理由
災害が発生したとき、最も大きな影響を受けるのは、
高齢者や障害のある方、病気や事情を抱える方など、
日常生活の中で何らかの配慮を必要とする人たちです。
防災計画やマニュアルが整備されていても、
それだけで災害時の安全が確保されるわけではありません。
実際の現場では、想定どおりに進まない状況が多く発生します。
私たちは、阪神・淡路大震災以降、さまざまな災害現場に関わる中で、
「制度や計画だけでは守りきれない命がある」
という現実を目の当たりにしてきました。
だからこそADI災害研究所では、
支援する・されるという一方向の関係ではなく、
福祉の現場と地域、専門職と住民が
ともに備え、ともに行動する防災を大切にしています。
福祉の視点で防災に取り組むことは、
特定の人のためだけではなく、
結果としてすべての人の安全性を高める防災につながると考えています。
ADI災害研究所は、福祉の視点から防災・減災に取り組み、誰一人取り残さない地域づくりを目指しています。
阪神・淡路大震災復興誌第4巻第10章に以下のように紹介されています。
民間では全国初の防災専門の研究機関 「エイデイアイ災害救援研究所」が98年5月に西宮市内に設立、10月に拠点を大阪に移した。
阪神・淡路大震災で活躍した西宮市の「日本災害救援ボランティアネットワーク」(NVNAD)の理事長を務めた伊永勉(これなが・つとむ)氏が所長となり、震災で経験を積み上げたげた行政と住民、ボランティアをつなぐ手法などを広めていくのが目的である。
同研究所が行う主な事業は、プランニング・コンサルテイング事業で、自治体の地域防災計副の策定や防災訓練などの業務委託を受けて、情報提供やボランテイア派遣などを行う。
また、災害時の官民の連携の取り方の指導を行い、ボランティアの適正な配量を行う災害救援コーデイネータの役割も担うなど、これまでの経験を生かした実践的な取り組みをしていく。
伊永氏は震災直後、「西宮ボランティアネットワーク」(NVN)を設立し、被災地にやってくるボランティアのコーデイネータの役割を務めた。
※1998年5月26日付産経新聞、6月19日付神戸新聞に紹介されました。