立て続けに起こる大きな災害で、犠牲者がいつも出てしまいます。市民の皆さんが、毎日災害を気遣いながら生活することはできないことです。私たちは、いざというときに危険から逃れられて、生命を守れる社会つくりを使命だと思っています。阪神・淡路大震災から20以上を超える災害現場でのコーディネート活動を元に、2,500回を超える研修会や訓練等の企画・運営をさせていただきました。これらから蓄積した教訓を元に、地方自治体や自主防災組織、社会福祉施設や福祉関係者の方々、要配慮者の皆様、事業所の方々の防災力向上のために、より一層の社会貢献を目指してまいります。また、これからの大きな役割は、将来の人材の育成です。そのためにも、当法人の責任は大きいと思っています。災害研究所は、長年にわたって、企業の支援を得て運営して参りましたが、地球温暖化や高齢者の増加など、災害への脆弱性が高まる時代にあって、より広く防災・減災の意識の向上を図るためには、高度な社会貢献性が求められていることから、最も重要な人材の育成に取り組み、様々な組織や専門家との交流を深め、公益性の高い事業体となって、広く活動できる一般社団法人の設立を決意いたしました。これから皆さんのお力で逞しく育ててください。多くの皆さんが会員としてご賛同くださることを願っております。

理事長伊永 勉